「大成殿」前。孔子を祭る孔廟でこういう光景を目にするとは思わなかった。一昨年行った陝西省扶風県の法門寺の祭壇の前では、五体投地のように深々とお辞儀をする敬虔な仏教徒を何度も見たものだが、我々今の日本人は屋外でこのようなお辞儀をする習慣はないだろう。すっかり立礼になってしまった近代日本だが、古代の日本はもともと立礼ではなく跪礼だったことを思い出した。
大きな木の前に来て青空を見あげたところ。陽光に照らされて葉が光を放っているように見える。晴れ晴れとした気分。
晴れた日に、人間を見下ろしているような高い樹木を見上げるのが好きで、時々こういう写真を撮る。後で見てみるのもまた格別である。
孔子の居宅の井戸とのことである。
井戸の中を撮ってみた。ご覧の通りで特記することはない。直ぐ後ろに「魯壁」がある。
「魯壁」。秦の始皇帝の焚書坑儒の時に、孔子の九代の孫である孔鲋が『論語』や『孝経』『尚書』等を壁の中に蔵して、難を免れたといわれている壁とされている。
→ 曲阜にて(11)──孔廟で団体旅行の中に
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