高島敏夫の研究室

白川文字学第二世代です。2017年8月にはてなダイアリーから引っ越してきました。少しずつ書き継いでいきます。

2018-05-01から1ヶ月間の記事一覧

「史」の本義

この度の拙論(※)で「史」概念の問題にやっと決定的な結論を提示することができました。「史」は、これまで恩師白川静による甲骨文の用例の緻密な分析によって、殷王朝の祭祀の一種として措定され、暫定的に「史祭」とも呼ばれていましたが、具体的にはどの…

拙著『西周王朝論《話体版》』(朋友書店)について(3)

一見いきなり大論を書いたように見えるとしても、そのような意識は全くもっていませんでした。その過程では分析や考えの練り直しを何度も何度も重ねていったのが実状で、そうした数々の失敗や徒労のごときものは、そのテーマが必要とする作業だったと言うこ…

拙著『西周王朝論《話体版》』(朋友書店)について(2)

『図書新聞』4月21日号に「自著を語る」という文章が掲載されました。コピーしたものの画像ファイルを貼り付けておきます。前半は「話体で書いた理由・経緯」、後半は「拙著のテーマ」という構成になっています。