高島敏夫の研究室

白川文字学第二世代です。2017年8月にはてなダイアリーから引っ越してきました。少しずつ書き継いでいきます。

曲阜にて(その2)──孔子郵便局

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 孔子郵局(孔子郵便局)。名前からすると私設なのかと思ったが、よく見るといわゆる普通の郵便局である。これも孔府の傍にあるからそのように命名したのだろうが、曲阜ならではのことである。入口のガラス扉には『論語』冒頭の有名な章句が記されている。「学而時習之、不亦説乎」「有朋自遠方、不亦楽乎」。両側の柱にもある。曲阜のあちらこちらにというか、いたるところに『論語』の言葉が記された標識がさりげなくあるのも、曲阜という町の一つの特徴である。共産党の模範生の好むような標語よりもはるかに好感がもてる。曲阜という町が穏やかで落ち着いた町である理由もこういうところにあるのではないかと思う。


   → 曲阜にて(3)──曲阜明故城の南城門
      http://mojidouji.hatenablog.com/entry/2019/10/03/211811